「バイトをやりたいけれど、初めてでよくわからなくて怖い!」と思っている学生は意外と多い。
受験を突破し、晴れて高校生や大学生になり、勉強も頑張りたいがバイトもしてお小遣いを増やしたいと思っている事は確か、らしい。
「勤労」は国民の三大義務の一つ。大いに結構な事である。
こんなふうに言うとお堅い感じになってしまうが、働くことは良い事だ。自由になるお金も増えるし、視野が広がる。多くの人との関わりを通じて人の気持ちが分かるようになる。親のありがたみも分かったりする。
しかし、これはめでたく希望のバイトの面接で採用され、働き始め、それが継続されていてこその話である。そこに至るまでのハードルが高い!バイトを始めるまでが恐怖!という学生が近頃見受けられる。
バイトを始めたいのに躊躇してしまう。実にもったいない事だ。
そこで、「初めてバイトをしようと思うが、よく分からなくて怖い」という学生に向けて、「怖さの克服法」を考えてみた。
記事の内容
- バイトで「怖い」と思う時はどんな時なのか
①不採用の連絡を受けたらショック…と思うと応募が怖い
②応募しても、担当者から電話がきた時に話す事が分からなくて怖い
③面接で「初めまして」の人に何を話して良いか分からなくて怖い
④もし採用になっても、バイト先の人とうまくやれるか分からなくて怖い - 初めてのバイトは緊張が当たり前!
- 大学生になって初めてバイトをするのは少し怖い
- 初めてのバイトが怖い人はYahoo知恵袋で悩みを共有
- 初めてのバイトの不安を解消する方法
- 高校生が初めてのバイトの面接で気を付ける事
- 「初めてのバイトだけどもう辞めたい」と思った時は
- 総括
執筆:TANOKUN
運営者経歴:元飲食店経営者・最大4店舗運営・年商2億5000万円~従業員数120人~
バイトが初めてで怖い:そう感じる4つのシチュエーション
初めてバイトをしようと思う時に「怖い」と思う場面はどこにあるのだろうか。4つほど考えてみたが、いずれも「不安」から来る「怖さ」と考えられる。
最近の若者は…とはあまり言いたくないが、ボキャブラリー不足の傾向は否めない。「怖い」は「不安」とイコール、と考えて差しつかえないだろう。
以下に4つ挙げるが、いずれも「怖い」を「不安」に置き換えて読んでみてもらいたい。
①不採用の連絡を受けたらショック…と思うと応募が怖い
特に受験直後は不採用、不合格のようなものに敏感になっているかも知れない。受験時に面接を行っている場合などは、バイトの応募がまるで受験の再来のように思う学生もいるかもしれない。
バイトの不採用は、受験の不合格と一緒のように思い、条件の良いバイトであればあるほど難関校と同じように思えて、応募が「怖い」という気持ちになるのではないだろうか。
これは「応募する勇気が出ない」という事とイコールである。不採用の時のショックを想像すると不安で応募する勇気が出ない、という事である。
②応募しても、担当者から電話がきた時に話す事が分からなくて怖い
最近は、応募自体はLINEやメールで行う事が出来るが、応募した後はたいていバイト先の担当者から電話がかかってくるものである。そこで顔も知らない人と直接話す事になる。
聞かれる事は、条件面の確認と、それでOKならば面接の日程決めになるわけだが「何を聞かれるか分からないから、うまく答えられるかどうか想像するだけで緊張するし、その電話で面接に至らず断られたらショックで怖い」
友達とわいわいお喋りをするのは大好きだが、知らない人とは話せない…
最近の若者は、LINE等のツールで会話を楽しむ事が多い為、活字には慣れているが、何を聞かれるか分からない初対面の人とは話せない、という傾向があるようだ。
③面接で「初めまして」の人に何を話して良いか分からなくて怖い
電話での面接日程決めまでは何とかこなせても、履歴書を書いて実際に面接となるとまたまたハードルが上がる。
面接の日にちや時間が近づくにつれ、不安と緊張が増し、当日に連絡なしで面接に来ないという学生もいるようだ。
怖い=不安なのは分かるが、これはいただけない。
学生側も緊張するだろうが、面接する側もそれなりに緊張はしているはずなのだ。「初めて」というのはいくつになっても、誰でも緊張する。
バイトは社会への入口だ。入口の、そのまた入口が面接の「初めまして」なのだ。
何を話してよいか分からなくても、面接なのだから相手がどんどん質問してくれる。ここを乗り越えなければお小遣いは増えないのだ。踏ん張りどころである。
④もし採用になっても、バイト先の人とうまくやれるか分からなくて怖い
これは、採用が決まってから不安=怖がる事だと思うが、面接の場所が店舗の一角だったりすると、てきぱきと働くバイトの先輩たちが面接の時に目に入ることになる。
不思議なものだが、てきぱきとしている人は、何だか冷たく見えるものである。自分に自信がない時はなおさら、冷たく見える。
「あんなふうにてきぱき働けるようになるんだろうか…もし使えないバイトと思われたら意地悪されるんじゃないだろうか」
という悪い想像ばかりが頭をめぐって、採用されるかどうか分からないうちから、バイトを始める事が怖くなってしまう学生もいるだろう。
不採用になれば解放される怖さだが、不採用は不採用でがっかりしてしまうし、どうしたら良いのか分からなくなってしまうかも知れない。
初めてのバイトは怖い!緊張するのが当たり前
厚生労働省における2015年11月の意識調査によると、大学生、専門学校生のアルバイトで一番多いのはコンビニだそうだ。次いで塾講師、スーパー、居酒屋と続く。
大学生等に対するアルバイトに関する意識等調査結果について |報道発表資料|厚生労働省 (mhlw.go.jp)
高校生は2016年5月の意識調査だが、高校生のアルバイトで一番多いのはスーパー、次いでコンビニ、チェーンの飲食店、と続く。
どれもお客さんや生徒など、人と接する仕事である。人と接するバイトがしたいが、それより前の段階でもう怖くなっている。この怖さは不安、そして緊張から来るものである。
不安も緊張もあって当たり前。ほどよい緊張感は仕事にもかえって良い影響を与えると思うが、不安も緊張も「過度」はよろしくない。
なぜ緊張するのかというと、医学的には交感神経が活発に活動しているから、なのであるが心理的には「他人が自分をどう評価するのかという不安」や「ミスなくこなせるかどうかという不安」を感じるからである。
要するに、バイトなど働く事についての緊張は「そつなくこなして人から良く出来ると思われたい!」という所から来るのである。
緊張して当たり前なのである。きちんと仕事をしたいと思うから緊張するのである。
大学生になって初めてバイトをするのは少し怖い
大学生になるまでバイトをしたことがない、という学生もいるだろう。そういう学生は職種選びから悩むこともあり、働いていても、この仕事が自分にあっているのか分からないかも知れない。
高校生のバイトは、18歳未満という事もあり、募集の職種もかなり限られている。どんなバイトをしようかと悩むほどのバラエティに富んだものではない。そんなわけで、あまり深く考えずに、近所のお店などでバイトを見つけて、バイトの世界にすんなり入れたりする。
大学生になると年齢的にさまざまな職種で働く事が出来るようになるがゆえに悩んでしまうのだ。
将来教師になりたいから、もしくは教職課程を履修するつもりなので塾講師や家庭教師、のようにレールを敷くパターンや、逆に就職としては考えないような職種に、今しか出来ない事だからと飛び込んでみるという選択肢もある。
コンビニやスーパーなど、高校生から募集しているような業種だと、高校生で仕事の出来る「先輩」がいたりして、少々やりづらい事があるかもしれない。
では家庭教師のように1対1ならやりやすいかというと、比較対象が他にいないので、自分の指導が適切なのか悩んでしまうかも知れない。しかも、生徒の成績を上げるという至上命題が課されているのだ。これは相当なプレッシャーになってくるに違いない。
しかし、塾講師や家庭教師は時給が良いので悩みどころではある。
そういえば数年前、ブラック企業に不当な労働をさせられていた大学生の事がニュースになっていた。
昨今の大学生は素直で従順だが、一昔前より世間を知らない。ネットなどの情報はたくさん入手できるが、それで世間を知ったような気になってしまうのかもしれない。
見ると実際やるのとは大違いである。正社員として就職したわけではないので、最悪「どうしても、どうしても嫌だ!!」と思ったら辞めればよいのだ。追い詰められてまで働く必要はない。働いてみて「ちょっと思っていた内容と違うかも…」などという事はざらにある。
正社員になったら、なかなかそんなふうには辞められないので(最近は辞める人もいるようだが)ここは学生の特権で、あまり頭でっかちにならずいろいろなバイトにチャレンジするのが良いのではないだろうか。とりあえず短期間でも、どこかで働いてみれば、次からはもう「初めてのバイト」ではなくなるのだから。
Yahoo知恵袋で悩みを共有
ネットというのは本当に便利なもので、同じような悩みを持つ人を簡単に見つけ出すことができる。
ヤフー知恵袋では、さまざまな不安や悩みの投稿がされている。怖いと思っているのは自分だけではないのだ、と思える事だろう。
いろいろな悩みを共有すれば、気持ちが軽くなるのではないだろうか。
初めてのバイトが怖いとき:不安を解消する方法
「割りきる」この一言に尽きる。社会人として働いている人達はかなりの人達が「割りきって」仕事をしているだろう。
学生のバイトは多くが「お小遣いを増やしたい」「留学の資金を貯めたい」など、明確な理由をもってバイトに臨むはずだ。何の理由もないけれど、何となくバイトをしたい、という人はほとんどいないだろう。
目的がはっきりしているので、「バイトをして給料をもらうミッションをクリアする為のゲーム」と捉えるのも今時っぽくて良いかもしれない。
ミッションをクリアする為に、同僚の名前を覚える、仕事内容を覚える、真面目にやっていると思われるように頑張る(すぐ時給が上がるかも?)等々、自分でミッションを決めてそれをクリアする感覚で取り組めば積極的になれるのではないだろうか。
若さの最も良い所は柔軟な頭である。「案ずるより産むがやすし」で、働き始めてみれば、時間の経つのはあっという間で、いつの間にか仕事に慣れているだろう。
不安に時間を費やすのはもったいない。早々にバイトを始めて初月給の喜びを味わおうではないか。
高校生・大学生が初めてのバイト面接で気を付けること
大学生も高校生も人生経験があるわけではないので、就職試験の面接のような事を聞かれるわけではない。
バイトの募集条件に合っていれば、あとは印象だけと言っても過言ではない。印象を良くするよう気をつけていればよい。
仕事をきちんとしてくれそうな人だな、と思われるような服装、態度、言葉遣い、行動などである。
面接の時間に連絡もせず15分も遅刻したら、働き始めても遅刻しそうだと思われるだろう。だらしない言葉遣いをしていたら、お客様にも同じような言葉遣いをするのではないかと思われ、印象が良くないのは当然である。
「その場で求められている事に応える」これは大人の社会にも通じる事である。将来社会に出る為の練習と捉え、感覚を鍛えるのが良いだろう。
「初めてのバイトだけどもう辞めたい」と思った時は
1日で辞めてしまうのはあまり良くない。1日ではそのバイト先の多くを知る事はできないからだ。
一度は採用されたバイト先、募集をかける事にもお金をかけ、あなたが採用された事で不採用になった人がいて、あなたの為に制服が用意され、1日とはいえど、あなたに教える時間をバイト先はかけている。
採用された以上、その期待に応える義務はある。しかし、その期待をフイにしてでも辞めたいほどの理由であるなら、そんな気持ちで続けるよりは辞めた方が、あなたとバイト先の両方の為になるだろう。
辞める時は、たとえ1日でもお世話になったお礼をきちんと言うのが礼儀である。
総括:バイトが初めてで怖いとき
記事のポイントをまとめておこう。
バイトが初めてで怖いとき
- 応募する勇気が出ない
- 不採用の時のショックを想像すると不安
- 初対面の人と話せない
- 面接が不安で緊張する
- 採用されてもバイト先の人とうまくやれるか不安
初めてのバイトは怖いし緊張するのは当たり前
- 交感神経が活発に活動しているから(医学)
- 他人が自分をどう評価するのかという不安(心理)
- ミスなくこなせるかどうかという不安(心理)
怖い・緊張・不安を解消する方法
- バイトをして給料をもらうゲームだと思えば良い
- ミッションをクリアする為に
=同僚の名前を覚える・仕事内容を覚える・真面目にやっていると思われるように頑張る
不安に時間を費やすのはもったいない
- とりあえず、短期間でも働いてみれば次からは「初めてのバイト」ではなくなる
最初にも述べたが、働くことは良い事である。働くことで社会性が身につく。
レストランなどでバイトをすると、お客様の要求やクレーム、褒めてくれた言葉を通じて人の気持ちが分かるようになる。これは、学校を卒業して就職しても必ず役に立つ力である。
そして、バイトで経験したあれこれは、就職した後の友達付き合いにもきっと役に立つ。「学生の時にやっていたバイト」は、おしゃべりの話題に必ず上るだろう。
バイト先で苦労したり失敗した話の方が、後々のおしゃべりのネタとしてはウケるものなのだ。苦労話を笑って出来るようになる頃、あなたは大人になっているだろう。